「損益分岐点売上」独立・開業ブログセミナー第22回
今日は、「損益分岐点売上」のお話をします。
普通「損益分岐点売上」というと、下記の式で表されます。
損益分岐点売上=固定費+変動費
ここで注意すべき点が一つ。
変動費は売上の増減にあわせて一定の率で増減するという点です。
たとえば、固定費が40 変動費は売上高の60%かかる事業構造だとすると
損益分岐点売上を(A)とすると
(A)=40+(A)×60% となりますから
(A)=100 となります
かたや、固定費は同じ40でも変動費が売上高の20%しかかからない事業構造だと
損益分岐点売上(B)は
(B)=40+(B)×20% となりますから
(B)=50 となります
どちらが少ない売上げでも赤字にならない事業構造かということがわかりますね。
後者の方が少ない売上げでも黒字化できるということです。
今度は固定費の違いで比較してみます。
たとえば、固定費が60で変動費が売上の40%の場合(C)と
固定費が30で変動費が売上の40%の場合(D)です。
(C)=60+(C)×40%
∴(C)=100
(D)=30+(D)×40%
∴(D)=50
固定費が少ない方が少ない売上げでも黒字化できますよね。
事業構造(ビジネスモデル)を考えるうえで、
売上高に対する変動費の割合と固定費の額には気を
つけた方が良いでしょう。
さて、これが一般的な「損益分岐点売上」の考え方ですが、
前回書いたように、これにさらに資金繰りの視点を盛り込むとどうでしょう。
それについては次回。