「利益計画簡易チェックポイント」独立・開業ブログセミナー第21回
利益計画をたてたら何をチェックするのか?
「当期純利益」だけを見てプラスであれば安心か?
というと、そうではありません。
簡易チェックポイントを紹介します。
① 資金繰りチェック
(個人事業の場合)
税引前当期純利益+減価償却費
>年間借入金返済額(年間借入金減少額)+生活費+税
(法人の場合)
当期純利益+減価償却費>年間借入金返済額(年間借入金減少額)
この式の不等号が逆になるようだと問題です。
何らかの資金手当てをしないと資金ショートする可能性があります。
そして、1年目だけでなく、
3年後や5年後も問題ないかチェックしてください。
② 損益分岐点チェック
逆に、①の式がイコールになるような(税引前)当期純利益になるために
必要な売上はいくらなのかをチェックします。
その際に注意すべき考え方があります。
イ)変動費 と ロ)固定費 という考え方です。
変動費とは、売上の増減に一定の割合で連動する費用を意味します。
「売上原価」科目に挙がっているものがそのほとんどでしょう。
一方、
固定費とは、売上の増減に関わらず固定的に発生する費用を意味します。
「販売費・一般管理費」の大半が該当します。
つまり、必要売上を逆算する際に、売上が上がった分そのまま利益が上がる前提で計算する
のでなく、売上増に併せて変動費が増えて利益がその分減ることも計算に入れなくては
いけませんので注意してください。
さて、このように必要な売り上げを逆算して想定しておけば、
計画より売上がいくら下回ったら問題かがあらかじめつかめるので、
対策が打ちやすくなります。
この必要売上の計算の仕方については、次回もうすこし詳しく書きます。