「損益計画」独立・開業ブログセミナー第13回
前回の資金計画の内容の補足ですが、
① 公的融資を活用する場合などは、
自己資金(親族等からの借入や援助含む)を1/3以上
準備することが大抵の場合に条件となる
② 運転資金には、ある程度の期間の生活費も含めて考える
③ (前回も書きましたが)見積りを取ったり、事前に金融機関に話を聞きに行ったりすることで
把握した出来るだけ正確な数字で計画する
この辺りの精度が低いと、思ったより出費がかさんで開業後たちまち資金繰りに困ることに
なりますのでしっかりと下調べをしてください。
それでは、本題の「損益計画」についてお話します。
皆さんは「損益」という言葉と「収支」という言葉の違いが分かりますか?
おそらく、この2つを混同しておられる方がほとんどなのではないでしょうか。
「損益」=「収益」-「費用」(会計の世界だけで使われる概念)
「収支」=「収入」-「支出」(世間一般で良く使われる概念)
この計算式において、「収益」≠「収入」かつ「費用」≠「支出」に注意してください。
「収益」には、実際に入金されていない売上も含まれますし、借金をして手元にお金が増えても
それは「収益」ではありません。
逆に「費用」には、実際に出金されていない経費も含まれますし、固定資産のように高額なもの
を購入してお金は支払っているにもかかわらず、購入代金がすべて「費用」になるわけでは無い
とことが、その違いの例として挙げることが出来ます。
私は、「損益」は「もうけを生み出す力の強さ」という例えでいつも説明しています。
なぜ会計や税金の世界では「収支」ではなく「損益」が重要なのか。
① 会計処理の結果作られる損益計算書という書類は、「もうけを生み出す力の強さ」を第三者
に客観的に見てもらうことを目的に作られるから
② 税金は「収支」に対してではなく、「損益」を基準として計算されるものだから
ということです。
続きは次回